
酸素を運ぶ赤血球の材料となる「鉄」
僕たちの体内には平均して4g前後の鉄があり、そのうちの約65%が赤血球の主成分であるヘモグロビンの材料として使われています。
ヘモグロビンの中の鉄が肺から取り込まれた酸素と結びつき、血管を通って全身の細胞へと運ばれるようになっているのです。
赤血球は骨髄で生まれ、寿命を迎えると肝臓や脾臓で破壊されます。
このときも鉄は排出されることなく、再びヘモグロビンの材料として利用されます。
なので、体内に十分な鉄が蓄えられている人であれば、鉄不足についてそれほど心配する必要はありません。
しかし、妊娠中・授乳中・月経のある女性・体内の貯蔵鉄がまだ少ない子供は、積極的な摂取が望まれます。
鉄が不足するとヘモグロビンの数が減り、酸素が十分に供給されなくなります。
それにより、めまい・動悸・倦怠感といった「鉄欠乏性貧血」特有の症状が現れてくるのです。
鉄には身体に吸収されやすいヘム鉄と、吸収されにくい非ヘム鉄があります。
ヘム鉄は赤身の肉・レバー・貝類などの動物性食品に、非ヘム鉄は大豆・ほうれん草などの植物性食品に多く含まれています。
非ヘム鉄を摂る場合は、鉄の吸収を良くする働きのあるビタミンCを一緒に摂るなどの工夫をすると、吸収率を高めることができます。
