
老化スピードや寿命は何で決まるのか?
と、よく話題になります。
遺伝子が3〜4割・環境が6〜7割だそうです。
遺伝子が決める理由は2つあります。
ひとつめは、様々な動物種は各々の遺伝子が全て異なることです。
当然、寿命も動物種で違います。
身体の大きい動物種ほど長生きの傾向があるのですが、ヒトは例外的に長生きなので、ルールから外れます。
もうひとつは、早老症の発見です。
「ひとつの遺伝子の変異だけで、老化スピードは早まる。早老症の原因となる遺伝子の働きは、遺伝子の傷を修復する働きだが、修復能力が低下すると老化スピードが早くなる。」
この事実は、頷けますね。
では、なぜ3割程度の影響なのかというと、双子の人生を調べた観察研究から興味深い結果が算定されています。
一卵性双生児の遺伝子は兄弟や姉妹までまったく同じですが、二卵性双生児は年齢差のある兄弟姉妹と同じなので遺伝子は異なります。
双子の死亡年齢をグラフ化すると、一卵性双生児と二卵性双生児は完全に重なりました。
遺伝子が老化スピードや寿命を100%決めているのなら、一卵性双生児の兄弟や姉妹は同じ日に死ななければいけません。
死亡年齢の近い双生児もいますが、実際にはバラバラです。
2つのグラフのばらつきの割合を難しい方程式で計算すると、女性男性を平均して約25%で、遺伝子の責任が約3割と考えられます。
この結果は、環境要因が強く影響することを示しています。
きっと、すぐに事故・病気・住んでいる場所・喫煙歴・飲酒歴などの生活習慣が浮かぶでしょう。
環境因子には、カロリー制限で生き物の寿命が伸びることを明らかにした、非常に有名な実証例があります。
アカゲザルでも検証されたため、ヒトにも外挿できると考えられています。
ただ、高齢者は低栄養が問題になるので、太り過ぎの方を対象と考えるのが無難でしょう。
また、国民総生産(GDP)と寿命の長さが相関するという現実があります。
先進国では平均寿命が長く、発展途上国では平均寿命が短いからです。
ホモ・サピエンスとして、同じヒトが居住する国で寿命が異なる事実には、重いものがあるのです。
