
人間は食べ物を口に入れると、舌の表面部分にある味蕾で味を感知し、大脳の味覚中枢へ電気信号として伝えることで味を感じています。
ところが、高齢者になると、舌や口腔内にある味蕾が減少するのです。
個人差はありますが、高齢者では新生児と比べて、味蕾の量は3〜5割ほどが少ないと言われています。
要するに、味細胞は老化によって減るということです。
また、歳をとるにつれて噛む力が低下し、唾液も減少していきます。
そうすると、味蕾の働きが落ちて味覚が低下するようにもなります。
近年、味覚の低下の原因として注目されているのが、薬の影響です。
味を感じるためには亜鉛や鉄といった成分が必要になりますが、薬の中の成分に亜鉛の働きを弱めるものがあるのです。
それは、どんな薬なのか??
指摘されているのは、血圧を下げる薬や尿を出す薬で、これらの薬には、味覚障害を起こす可能性があると言われています。
それ以外にも、味覚の低下は、糖尿病や腎臓病などの様々な病気の合併症によって起こる場合があります。
糖尿病や腎臓病などにより腎臓の機能が低下すると、亜鉛が過剰に排出されるため、味覚障害になりやすいのです。
では、味覚を感じにくくなったら、どうすればいいのでしょうか??
まず、口の中の乾燥を防ぐために、うがいをこまめにする必要があります。
また、口の中を見ると、舌の表面が白い舌苔で覆われていることがあります。
舌苔があると味を感じにくくなることがあるので、舌ブラシで舌苔を取るようにします。
味蕾をつくる働きがある亜鉛の補充も有効です。
牡蠣・レバーをはじめ、亜鉛を多く含む食材を積極的に摂るようにします。
ただし、高齢者は味覚が低下すると、濃い味つけのものを好んだり、食欲が低下するなど様々な弊害が生じることがあるので、自分の味覚などの変化には注意しておく必要があります。
