
テクノロジー・アート・ミュージアム

鹿島修人
一緒に行きたい場所がある。
シュートにそう呼び出され、僕は久しぶりにある場所を訪れた。
京阪からモノレールに乗り換え、10分ほど移動すると、大型ショッピングモールに併設されたその場所に到着する。
テクノロジー・アート・ミュージアム。
通称、TAMだ。
その名の通り、最新技術を使ったアート作品を体験できる、エンターテイメント型の施設だ。
このTAMは他でもない鹿島修人が創業時に立ち上げた施設だった。
僕は遠くから、歩いてくる彼を眺めた。
誰もが鹿島修人を見れば振り返る。

鹿島修人
久しぶりだな。
昔はよく来てましたね。

てつ
僕は正直、嬉しかった。
会社が大きくなってから、労働環境は改善した。
でも少しだけ寂しさも感じていた。
文化祭のように熱量を共有できる職場。
もう、あの頃には戻れないのだろうか?

鹿島修人
入ろう。
は、はい。

てつ
やや暗めのエントランスから、ゲートをくぐり、真っ直ぐ正面にあるのは、黒い大きな施設だ。
僕たちは、会場の中に入った。
次回
【1ー16】ライバルは宇宙だ