
1日のはじめに何をするかが、その日がどんな日になるかを決めます。
いつ目覚めるにしろ、まわりの出来事に反応することから1日を始めてはなりません。
それはストレスや、燃え尽きや、目標からの逸脱に繋がります。
朝は自分を最優先して、その日のために心と身体を整え、優先すべきことを優先します。
そして、1日に向かって歩み出すのです。
ネガティブな気持ちをぶちまける「5分間ルール」

ハル・エルロッドは、モチベーションを高めてくれる講演者、素晴らしいコーチ、ベストセラー1位を記録した『人生を変えるモーニングメソッド』の著者です。
ハルは、人生で2回、死を免れています。
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20歳のとき、飲酒運転で時速110キロで飛ばしていた車に轢かれて死亡を宣告されましたが、6分後に息を吹き返しました。
医師の悲観的な見通しを覆して、情熱と意思の力で再び歩けるようになったばかりか、84Kmのウルトラマラソンを完走するまでに回復しました。
その後、勤めていた有名なナイフ製造会社カットコーで販売員としての記録を樹立し、販売部門の責任者としても全米1位の成績を収めました。
今では引っ張りだこの講演者、多数のベストセラーの著者です。
「自分でコントロールできること」に集中する

カットコーでハルは、メンターから「5分間ルール」と呼ばれるテクニックを教わりました。
ものごとがうまくいかないとき、5分間だけネガティブな気分になることを自分に許可するというものです。
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タイマーをセットして、5分間だけ泣きごとを言い、うめき、不平をつぶやき、感情をぶちまけます。
でも5分後には、自分の力で変えられないことにエネルギーを使うのをやめ、自分が進みたい方向、自分がコントロールできることに集中していきます。
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ハルはこのルールを、事故後に実践しました。
昏睡状態から目覚めて1週間後、医師が両親を呼んで言いました。
「息子さんのことが心配です。身体は回復しているのですが、現実が認識できていないようなのです。」
ハルはいつも、看護師やセラピストと笑ったりジョークを飛ばしたりしていました。
二度と歩けなくなった若者の正常な反応とは思えなかった医師たちは、ハルが現実から逃避するために、一種の譫妄状態になっているのではないかと心配したのでした。
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でもハルは、妄想を生きていたのではなかったのです。
5分間ルールを生きていたのです。
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過去には戻れません。
ただ途方に暮れ、嘆き悲しんで、事故が起こらなかった世界を求めても意味がないことがわかっていたのです。
ハルは、選択肢が2つあると考えました。
医師の言うことが正しく、二度と歩けないのなら、その現実を受け入れる。
でも、もし間違っているなら、車椅子の人生は断固として受け入れない。
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結局のところ、医師は間違っていました。
大腿骨が2つに、骨盤が3つに砕け、意識不明の昏睡状態で発見されてから3週間後、ハルは最初の一歩を踏み出しました。
そして1ヶ月後には退院し、医師の指示に反して職場に復帰し、記録破りの販売成績を収めたのです。
朝の1時間に「6つの鉄則」を実践する

ハルにそんなことができたのは、できると考えたからだけではありません。
ポジティブ思考は魔法のように問題を解決してくれるものではありません。
ハルの考えでは、奇跡を起こす鍵は、最良の知的・身体的・感情的状態に自分を置いて、最高の結果を求めて最善の努力をすることにあります。
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ハルによれば、いちばんこの状態になりやすいのは朝です。
たいていの人は、起きないといけないから起きます。
行かなくてはならない場所、しなくてはならないことがあるから、アラームをセットします。
しかしそのせいで、自分ではなく他者の必要のための1日が始まってしまいます。
自分の価値観や目標に沿って計画的・意図的に選ぶ1日ではなく、目の前のことに追われるだけの1日になってしまうのです。
ハルは自分に集中して、昨日よりも良い自分になるために朝を使っています。
毎朝1時間を使い、自分の命を救ってくれた自己啓発のルーティンを行っています。
ハルはこのルーティンを、構成する各要素の頭文字をとってSAVERSと呼びます。
瞑想・自己肯定宣言・視覚化・運動・読書・記録です。
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これがハルのモーニングメソッド、どんな障害にも打ち勝てる酸素マスクです。
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やり方は柔軟に変えていいのですが、朝以外にやるとメリットがありません。
特に瞑想・自己肯定宣言・視覚化は潜在意識に働きかけ、その日の考え方、行動の仕方、反応の仕方を変え、ひいては生活の質を変えるので、朝に行うことが重要です。
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自分を整えるためのSAVERS以外のプラクティスは、朝以外の時間に行います。
特に、その日もっとできたことは何だったかを振り返る内省の時間は、夜が適しています。
これは、エゴを傷つけることなく自分の不完全さを受け入れ、自分を向上させることができるシンプルな方法です。
逆境にどう「反応」するかは自分で決められる

ハルはSAVERSとそれが呼び起こす知的・身体的・感情的状態が、2016年にも命を救ってくれたと考えています。
この年、ハルは急性リンパ性白血病と診断されたのです。
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癌は自分の意思ではどうにもなりませんが、それにどう反応するかは自分で決められます。
自分でどうすることもできないことは受け入れ、今あるものに感謝し、否定的な経験にも意味と目的を見いだすことで、癌を含むあらゆる逆境には人生を変える利点もあることを発見しました。
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ハルは、本書で紹介されているような様々なハックを直感的に理解し、それに従ったことで癌を克服したと信じています。
ハルのような人は、誰から教わることなく、習慣の重要性を理解しているのです。
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僕たちはみんな逆境に直面します。
それにどんな意味を与えて、自分のため、愛する人のため、使命のためにどう活かすかを決めるのは自分自身です。
次回予告

PART2:FASTER(もっと速く)
第5章【快楽】意識の変容に至る究極の秘法